YouTube 成功のカギはプロ目線よりも一般目線のコンテンツ作り

YouTube 成功のカギはプロ目線よりも一般目線のコンテンツ作り

プロの評価か、一般の評価か?マーケティング上、どちらが大切なのか。

かつての時代、ある分野での第一人者たるためには、専門家集団に評価され推挙される必要がありました。しかし、YouTubeなどの仕組みが発達した現代、第一人者という地位は専門家集団の助けを経ずとも獲得できます。大衆とアルゴリズムにこそ、評価されればよいのです。

現代において、この「プロが認めた凄さ」と「大衆が認めた凄さ」が、YouTube上で人物評価にどう影響を与えているのか。これを検証したのが、アムステルダム・ビジネススクールのマリク先生たちの論文「Kingdom or fandom? YouTube and the changing role of gatekeeping in digital cultural markets」です。

研究の概要

本研究では、Streamy Awardsという賞にノミネートされたYouTuberを対象に研究が行われました。視聴状況等に関するデータセットと、彼らに関する定性的なエビデンスを統合して得られた結論は以下のようなものでした。

・一般の視聴者は、自分たちに理解しやすい新奇性を重視して評価する
・プロの視聴者は、そうした理解しやすい新奇性を過小評価する傾向がある
・ある分野での卓越した人も、別分野の視聴者にとっては評価されないばかりかネガティブに受け取られる

総じて、一般視聴者に伝わる分かりやすさこそが分野の第一人者たる地位を得るには大切ですが、それを通じて分野の内部の専門家たちからは低く評価されるようになっていくということが分かったのです。また、一部界隈で祭り上げられている人物も、その界隈外では冷めた目でみられることが分かったのです。


YouTube/SNSマーケティングの鍵とは

この研究はいまのYouTubeや各種SNSのマネジメントにおいて大変重要な示唆を与えてくれます。

●その分野の皆にとって、分かりやすい卓越性を示すこと。
YouTube等を用いたマーケティングでは、分かりやすい凄さこそが大切であること。
同分野の他のプロからの評価はこの際気にしないこと。

●分野を超えた有名人になろうとは考えないこと。
別分野への進出は今日著しく難しい。特定分野でのトップを目指すほうが成功確率が高いということ。

端的に、現代の消費者・視聴者がどういう行動特性を示すのかが克明に描かれた研究です。だからこそ、その応用も素直なもの。視聴者に分かりやすい凄さをこそ、見せつけていくのが、現代のSNSマーケティングの鍵なのです。

記事原案 印部有紀

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