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考えたこと

成功すると、応援が減る?——社会起業の不思議なパラドクス

sts_mst 2026年6月16日

「いいことをして、ちゃんと成果も出す。

だったら、人もお金ももっと集まってくるはず」

——そう思いますよね。
でも社会的な事業では、しばしば逆が起きます。

うまくいくほど、支えてくれる人が静かに離れていく。
関西大学の横山恵子先生が、組織科学(2022年)に寄せた招待論文。

社会課題をビジネスで解決する「ソーシャル・アントレプレナーシップ」について、欧米の研究をまとめて見渡したものです。
普通のビジネスなら、結果を出せばお金は後からついてくる。

でも、寄付などに支えられる非営利型の社会起業はちがいます。

成功すると、むしろ資金の出し手が手を引いてしまうことが多いんです。
なぜか。

ひとつは、「ここはもう大丈夫そうだね」と寄付者が安心して離れていくから。

もうひとつは、限られた支援が「次はあっちを助けよう」と別の団体に回っていくから。
研究の世界で「成功のパラドクス」と呼ばれてきた現象です。

だからこそ、多くの社会起業は大きく育ちにくく、小さいまま留まりやすい。
背景にあるのは、社会性と経済性——

向きの違う二つのルールを、同時に抱えなきゃいけない難しさです。

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