Reader Report

考えたこと

嘘ではないが、かなり限定的な印象の記事

palm 2026年7月31日

記事を読み、ずいぶん恣意的な研究そうだなと、元の論文にアクセスしたら、かなり異なる文脈の研究に思えたので書き残す。

元の論文を読むとわかるが、記事には色々な前提が抜け落ちていると感じた。

本記事のタイトル「複業 稼ぐだけでなく成長とウェルビーイングにも大きく貢献」というタイトルは、複業が稼げてかつウェルビーイングを育む、とも読み取れるが、元々の論文では、そもそも、複業を実践してる層は元々「他者への積極性」「学びの習慣」「目指す理想」「企業での勤務経験」など、多くのケイパビリティ・価値観・リソース・スキルを持っており、元々能力や成長意欲が高い層が複業を選んでいたり、その資質が複業を成功させていると、私は読み取った。

また、多くのインタビュイーは、人生100年時代を見据えて、長期的な「生き方の模索」を検討し、「自己矛盾(やりたくないこともやらねばならない)」を抱えた結果として複業を選択しており、タイトルの、複業→ウェルビーイングの順ではなく、むしろ幸福度を維持・向上させるための戦略的選択が「複業」であるのではと感じた。

この研究の目的はそもそも、 複業者がどのように知識を深化させるのか、なので、その点も、記事タイトルとは乖離を感じる。
論文内では、一般化するためにはさらなる検証が必要であるとか、複業のネガティブな側面も触れられていた(稼げない)が、この点も記事内では削られているように思える。

複業のネガティブな側面とはたとえば、収入の低さや不安定さ、自律性に委ねられるがゆえに仕事を受け過ぎること、精神的・体力的に消耗すること、雇い主が複業人材との働き方に不慣れ、周囲から「何をしているのかよくわからない」という見方をされるなど…

本記事は、ポジティブな側面のみにスポットをあてた、非中立的で、結論ありきで書かれているように感じた。その前書きも明記されていないので、結果として、深読していないのでは?AIでももう少し良いまとめを書けるのでは?と思った。

ただ、本サイトの他の記事もいくつか見たが、論文メディアというコンセプトは魅力的で、ピックアップするテーマも、親しみやすかったり、ユニークで、噛み砕かれていて、素人でも触れやすいと感じた。中立的で本質的な学びを得られるのか?という点については、まだまだこれから発展途上に見え、これからに期待したい。

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