やさしいビジネススクールの山下です。
やさしいビジネススクールで新規事業開発をはじめ、さまざまな職務に携わりながら、夕方からは社会人大学院生として、授業に行き、研究に取り組む生活をしています。
前回は、論文とは何か、社会人大学院生としての論文の読み方・使い方をご紹介しました。
▶ビジネスに効く、社会人大学院生の論文術①社会人大学院生編 論文の読み方・使い方
今回は、ビジネスパーソンとしての読み方をご紹介します。
ビジネスパーソンとしての論文の読み方・使い方
ビジネスパーソンとして論文を使おう!と息巻いて使うシチュエーションは、それほど多くないかもしれません。
ですが、アカデミシャンの端くれとしては、何か課題にぶつかった時に、学術知見を頼ることはあります。
たとえば、社内でのテキストコミュニケーションに悩んだとき、「もしかしたら絵文字を使ったらいいのでは?」と思いついたことがあります。かなり表面的なソリューションであり、単なる思いつきに見えるかもしれません。
でも、論文が無料で検索できるプラットフォームのGoogle Scholar(https://scholar.google.co.jp/)やJ-STAGE(https://www.jstage.jst.go.jp/)で「テキストコミュニケーション 絵文字」と検索すれば、結構な数がヒットします。
もし論文をサッと読めるならば、前回の「アカデミックなルールに基づいた、一定の再現性のある証拠付きの報告書」を頼りにすることができます。
Google Scholarで「テキストコミュニケーション 絵文字」と検索

J-STAGEで「テキストコミュニケーション 絵文字」と検索

余談ですがこの結果、割と絵文字は効果的であると判断したので、ちょっと取り入れてみようと思っています(笑)。
前置きが長くなりましたが、ビジネスパーソンとしての読み方は以下の通りです。
ビジネスパーソンとしての論文の読み方
①概要(サマリー)を読む
「へぇ、こんな研究成果があるのか」とアタリをつける。
②結論を読む
研究手法は飛ばして「結局、なに?」だけ掴みます。
必要に応じて、図表を読むこともありますが、こちらもほぼ飛ばします。
③使う
「論文を使う」これが最も大事です。良いと思ったら、すぐに使うということです。
先の例で言うと、「テキストコミュニケーションには絵文字は良い」という結論部分を切り取って、使います。
経営学系の論文は、医学系の論文と違って、心身に害があるようなことはほぼありません。
誰かを害するわけでもない……負の影響はないのだから、使うべきだと思っています。
さて、このプロセスは、論文ではなくても、ネット検索や、AI検索でも同じことができます。
ただ、立ち返っていただきたいのですが、論文とは「アカデミックなルールに基づいた、一定の再現性のある証拠付きの報告書」でした。
一方でネットやAIでは、この部分が不透明です。
ゆえに、私は論文の方をベースにすることが多いです。
ちなみに、論文をいつ読むか?
論文をいつ読むか、決まったルーティーンはありません。
ですが、所属学会の雑誌(論文は、紙の方が刊行が早いのです…)が届いたときは、ワクワクしながら1時間くらいで、3~4本読むようにしています。
これは、教養のために読んでいる感覚に近いです。
でも、そこから良い先生に巡り合えたり、実務のヒントに繋がることも多くあります。
一方、功利的には、大学院の授業の合間に読むことが多いです。
おそらく大学院という環境(場所)に影響されていると思うのですが、大学院にいるときが一番大学院性脳になっているので、思考を使っています。
仕事の合間には、もっぱら論文ニュースです。
例えば、この論文ニュースの記事
ビジネスパーソンとしての読み方に当てはめて、私なりに一言で表すならば「積極的にネットワークを作りにいこうよ!」です。
タイムリーに、ここ1週間くらいは外に出ていろんな人とネットワーキングをしていたので、自分の行動をポジティブに振り返るきっかけともなりました。
このくらい、小難しく考えず、見てもらうと良いのではと思います。
論文は「新聞+αくらい」に取り扱う
新聞の全紙面を事細かく読む人は、おそらくいないはずです。
気になるタイトルを見て、写真やグラフや図表を見て、気になれば本文を見る、というのが一般的な読み方ではないでしょうか?
また、朝に読む方もいれば、昼休憩に流し読みするのが日課という方もいると思います。ビジネスパーソンとしての論文の読み方も、まったくもってこれと同じで良いと思います。
大事なことは、気づきを使うこと。
そのヒントになるのが、経営学系の論文のよさです。
(やさしいビジネススクール 山下浩輝)
