SNS 顔出しは効果があるが加工はマイナス

SNS 顔出しは効果があるが加工はマイナス

写真の「顔出し」と「加工」がエンゲージメントに与える影響とは?

兵庫県立大学の土方 嘉徳先生と、日本アイ・ビー・エムコンサルティング事業本部の森本 雅也子による論文「Instagramにおける若い女性ユーザの投稿写真の顔特徴とエンゲージメントの関係」は、若年女性のInstagram投稿において、どんな写真が「いいね(like)」を多く獲得できるのかを明らかにするために実施されたものです。成人式、卒業式、カフェ、国内旅行という4つの投稿カテゴリで、写真に写る本人の顔の有無、魅力度、笑顔の度合い、顔の加工有無、テキストの長さやハッシュタグの数といった要素が、「いいね」にどう影響するかを分析しました。

主な発見は以下の通りです。

顔が写っている写真がいいねを呼ぶ
顔が写っている写真は、ほとんどすべての状況で「いいね」が多く集まりやすいことが分かりました。ただし、卒業式では顔の有無は関係ありませんでした。

顔の加工は逆効果になる
目立つ顔の加工は、成人式やカフェの投稿でむしろ「いいね」が減るケースがありました。

笑顔は効果なし
予想に反して、笑顔の度合いと「いいね」の関係には有意差が見られませんでした。

ハッシュタグとテキスト量は重要
卒業式とカフェの投稿では、ハッシュタグの数とテキスト量が「いいね」の数にプラスに作用しました。

実務での応用ポイント

・顔出し戦略のすすめ
ビジネスアカウントでも「人となり」を見せることで、親近感が湧きやすくなり、エンゲージメントが向上する可能性があります。また、企業アカウントでも、担当者の顔を出したり、投稿に一貫性を持たせ、テーマやストーリーに沿って継続的に発信することで、長期的な顧客関係の構築が見込めます。

例えばカフェで、毎週決まった曜日に担当者が顔出しして、限定メニューを紹介することで、短期的な反応ではなく「長期的なファン化」や顧客関係の構築が期待できます。

・過剰加工に注意
「盛りすぎ」た顔写真は逆に信頼感を損ねるリスクがあります。自然さやリアルさを重視することが大切です。

・文脈に応じた工夫を!
たとえばカフェの投稿では、ハッシュタグ(#)を活用してコミュニティ内のつながりを意識すると「いいね」が増えやすくなります。

この研究は、個人にとっての「自己表現」や企業の「ブランド構築」において、どのようにSNS投稿を最適化すれば良いかの具体的な示唆を与えてくれます。写真の内容やテキストの工夫次第で、より多くの共感を得ることが可能になるのです。

記事原案 新谷志津乃

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